初老の男は、少年に背を向けて悠然と歩き去っていった。
「魔法使いのおじちゃ〜ん! 元気でねぇ〜……」
少年は力いっぱい手を振った。
「おや? おじちゃん、そそっかしいなぁ」
少年は魔法使いの忘れ物に気づいた。
「杖…拾っちゃおっと」

(末広町-14.06.02)

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