水戸市議会では、市長をはじめ市議会議員によって侃侃諤諤喧喧囂囂の議論が続いていた。
それは水戸市役所に届いた一通の手紙が発端だった。
「私どもは先日、家族を連れ立って偕楽園にでかけました。
梅の花は、噂に違わずそれはそれは美しく、芳しい梅の香と共に早春を堪能いたしました。
帰りはご近所へのお土産に、と甘いものを探しました。
どれが良いか、迷ってしまうほどに種類がございました。
それぞれの試食に口をつけたのでございますが、どれもこれも美味しゅうございません。
愚息などは声を張り上げて非難しておりました。

『梅のお菓子、マッジェ〜ッ！』

このようなことを市役所にお手紙差し上げるのも筋違いでございましょう。
ですが、水戸市発展のためにお役に立てば、と筆をとった次第でございます」

作者追記：水戸市に対して悪意はまったくございません。
梅のお菓子が不味い訳でもございませんので…。

（上野御徒町-14.11.27)

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