「ソンナ、絶対タメアルノコトヨ」
後ろのほうから、中国語訛りの怪しい日本語が飛んできました。
「なんでぃ!
今、オイラにいちゃもんつけたなぁ、何処のどいつでぃ!
やぃ! 文句があるなら、堂々と云ってきやがれ」
再び頭に血を上らせたヰ蔵さんです。
「タメ、絶対タメヨ」
現れたのは、謎の中国人でした。
「やぃ!
怪しい野郎だなぁ、テメェは。
その『タメ』って何だ!
同い年ってぇことか?
ンな訳ぁねぇかぁ…」
タモリのような自分への突っ込みを見せるヰ蔵さんです。
「アタシ、中国カラ来タ。
マタ少シ、日本語、オカシアルカ?」
「大いにオカシイねぇ。
言葉だけじゃねぇや、その見た目も怪しいゼ」
「モウ、イケマセン。
サッキカラ云ッテマス」
「何をでぇ?」
「人ヲ」
「人を?」
「タカラ! カイケンテハンタンシチャ、タメナノヨ!!
「何でぇ、そんなことか」
<続>
(たからがいけ-16.4.18)
△修学院
▽三宅八幡